こんにちは、NKGarden植物男子Kです(*’▽’)
配当金がもらえて人気の高配当株投資と、無駄な税金を取られず資産の最大化に有利と言われるインデックス投資。 株式投資の勉強をしていると長期的にインデックス投資をしていくことが正解であると言われていますよね。実際どっちがいいんでしょうか?
僕自身、2017年に山崎元氏の本を読んで投資を始めたのですが、当初は教えを守りインデックス投資のみをしていました。…でも右肩上がりのアベノミクス相場も陰りが見え、持っていた投資信託は値下がりの一途。

配当金が出ない投資信託は、始めた時期が悪い人にとっては1~2年もっても報われた感じがまったくしないゴミ商品に映ることもあります。
それに対して高配当株投資は、たとえ元本が下がっても得られた配当金が心の支えとなるというメリットがあります。
僕自身は高配当株にウェイトを置いているのですが、結論から言うと、やはりインデックスの投資信託が資産の最大化には有利といえそうです。
ということで、今回はDIY大好き管理人が、「配当金」VS「資産最大化」と題して、高配当株投資とIndex投資を比較してどちらがどう違うんだというシュミレーションをやってみたいと思います。
シュミレーションの計算条件

では実際にどのくらいの差がでるのか計算していきます。
今回比較するのは以下の3つです。
①インデックス投資信託
②インデックスETF
③高配当株(ETF)
▼シュミレーションの内容
シュミレーションは仮想の条件でおこない、同一の指標に連動する実際に存在するような3つのタイプの投資商品が、その特徴によってそれぞれ20年後に売却し現金化した場合に、どの程度差が出るかを考えます。
【共通の条件はこちら】
・仮想の株式指標(米国S&P500など)に連動し、年率5%ずつ増えると仮定。
・投資額は1年目の1万円のみ
・投資期間は20年
・譲渡税や配当にかかる税率は簡易的に20%とする。
・為替手数料
個別のETFであれば円から$に変えるために為替手数料がかかります。1万円分の為替手数料は楽天銀行ではやや高く、SBI銀行であればやすいなど差があるようです。 楽天では1$につきで0.25円かかるため、$購入時に25円ほど見ておきます。
【個別の条件はこちら】
【①投資信託 仮想eMAXIS Slim】
・信託手数料0.1% (eMAXIS Slim 米国株式S&P500の0.0968%を想定 )
・20年後売却時に元本を除いた増加分に20%の税額がかかる。
・為替手数料0
【②インデックスETF 仮想VOO】
・買い付け手数料無料の手数料0.03% VOO(S&P500連動)を想定
・年率2%(税率20%)の配当を出し、3%値上がりするとする。
・20年後の売却時にも税金がかかる。
・為替手数料0.25%
【③高配当ETF 仮想VYM/SPYD】
・年率5%の配当(税率20%)を出すものとする。
・SPYD想定として0.07%の経費手数料
・買い付け手数料0.45%
投資信託 VS ETF VS 高配当ETF

それぞれ1年目に10000円分を購入し、5%成長する指標を20年間それぞれの運用形式で運用した場合に どのくらい差ができるものなのでしょうか
今回のシュミレーションの結果を先に比較するとこうなります。
- 投資信託 10000円➡22805円 20年目の配当金0
- 非高配当ETF 10000円➡22477円 20年目の配当金=390円
- 高配当ETF 10000円➡21478円 20年目の配当金=861円
投資信託

最も効率の良いと言われる投資信託。
1年目に10000円分購入するときにかかる手数料はありません。ETFは為替手数料がかかったり、高配当ETFは購入手数料がかかることを思えばかなりお得ですね。
2年目には5%増えますが、信託手数料0.1%が引かれるために10489.5円となります。このように毎年5%の複利と信託手数料0.1%がかかると仮定し計算すると、20年後の2040年には26007円に増えています。
▼20年後に現金化すると22805円
これを現金化するとどうなるかというと、増加した16007円に対して20%の税金がかかる為に22805円が手元に戻ってきます。
米国ETF

次に上の投資信託と同じ指数に連動するETFを買った場合はどうなるでしょうか?
VOOなどのETFは年率2%程度の配当金を出しているようです。配当金には20%※の税率がかかると考え、これを加味して考えると2年目の資産額は10300+200×80%=10460円。ETFの手数料である0.03%を引くと10456.9円となります。
同様に20年後に評価額は24435円となります。また配当金も391円と増えています。
▼20年後に現金化すると22438円
次にこれも現金化してみます。
20年後に売却したときにどのような税金がかかるのかはやや複雑ですが、
投資の元本が「10000円と毎年再投資した配当金の元本の合計」になるので、
引かれる税金は…{24435.9円-(10000+毎年の配当金元本の合計)}×20%
これを24435.9円から引くと22559円が手元に戻ってきます。
・為替手数料を計算
日本円に戻す場合は56.299円かかる為
最初にかかった25円を合わせると22477円となります。
最後に我が家で人気の高配当スタイルETF

同じように5%成長するものをすべて配当で出すETFを考えてみます。
1年目にかかるコストは米国株を10000円分購入するのに0.45%、為替手数料0.25%とすると、70円がかかります。
配当が500円支払われますが、20%の税金を取られるので、実際に得られる配当金は400円になります。それを再投資する際に毎回かかる買い付け手数料0.45%、ETF自体の手数料0.07%がかかるので、2年目は(10000+400×0.9955)×0.9993=10390.9円となります。
同様に20年後は21531.8円の評価額になります。
▼20年後売却すると21478円となる。
配当を出す代わりにETF自体は成長しないと仮定しており、売却した場合にかかる税金はなく、為替手数料のみ考慮すると53.8円かかるため21478円が手元に帰ってきます。
ちなみに毎年の配当金は861.3円になっています。
あらためて比較してみると
「同じ指標、年5%成長する同じ指標に投資した場合、20年後に 」
①投資信託は 128%上昇➡6.4%/年
10000円が22805円になる。(20年目の配当金は0)
②ETF(2%配当)は 124%上昇➡6.2%/年
10000円が22477円となる。(20年目の配当金は390円)
③高配当ETF(5%配当)は 114%上昇➡5.7%/年
10000円が21478円となる。(20年目の配当金は861円)
投資信託は効率的な複利効果のため資産の最大化には有利。ETFはわずかに劣る。そして高配当ETFは資産拡大の効率は落ちるものの、毎年必ず目に見える配当金が入るのが魅力ということが言えそうです。
まとめ

現在、個人投資家の中で高配当株投資が人気を集めているようで、僕自身も高配当ETFへの投資割合が多いのですが、あらためて自分で計算してみるとやはり投資信託への投資が一番報われる可能性が高いようです。
配当金がもらえる!という魅力のある高配当株投資ですが、現状の手数料体系なども加味して考えるとあまり効率的とはいえません。 ただ多くの配当金がもらえるという形態は、投資を続ける確かなモチベーションになるのもまた事実です。
目に見える配当金にこだわるのか、資産の最大化を選ぶのかは今後も投資家にとって大きな悩みの種になりそうですね。
最後までお読みいただきありがとうございました(‘ω’)ノ